出演団体


黒森神楽保存会

黒森神楽は、学問上は「山伏神楽」に分類され、宮古市山口に鎮座する黒森神社を本拠地としている。

 

正月になると黒森山の神霊を移した「権現様」(獅子頭)を携えて、陸中沿岸の集落を廻り家々の庭先で権現舞を舞って悪魔祓いや火伏せの祈祷を行う。夜は、宿である民家の座敷に幕を張り、夜神楽を演じて五穀豊穣・大漁成就や天下泰平などの祈祷の舞によって人々を楽しませ祝福をもたらす。これを、神楽衆は修行にも通じることから「巡行」と称し、神楽を受け入れる地域の人たちは、親しみと尊敬の念をこめて「黒森様」と呼ぶ。

 

この巡行は旧盛岡藩の沿岸部を、山口から北上する「北廻り」と南下する「南廻り」に隔年で廻村し、近世初期からその範囲は変わらない。盛岡藩および地元の古文書により、延宝6年(1678)には現在のような範囲を巡行していたことがわかる。

 

こうした広範囲で長期にわたる巡行を行う神楽は、全国的にも類例がなく、貴重な習俗が現在も継続されていることから、平成18年3月15日に国の重要無形民俗文化財に指定された。